2020.12.20VR認知症・「窓」体験会の特別イベント
2020年12月7日、法要館にて「VRでの認知症体験会」と「『窓』の体験会」を開催しました。これらは経済産業省の「認知症共生社会に向けた製品・サービスの効果検証事業」に採択を受けた間接補助事業の一環として行い、参加者の皆さんと認知症についての理解を深めたのと同時に、次世代の共生社会についての意見交換会を行いました。
第1部の「VRでの認知症体験会」は、認知症を学ぶのではなく「体験」を通じて理解を深めるもの。VR技術を活用し、認知症の中核症状を一人称視点でリアルに体験しました。
認知症になると想いを表に出しづらくなり、想像している以上にすれ違っていたことに、気づきました。
今までは「周囲には理解できないもの」「認知症だから起こすもの」と捉えていましたが、ご本人だけの問題ではなく、周囲の理解やコミュニケーションが大きく影響していることが良くわかりました。
VRでの認知症からご本人の視点を体験することで理解が広がり、「認め合い・支え合う社会」に向けて、今までとは違う新たな関係作りのスタートにしていきたいと思います。
第2部の「『窓』の体験会」は、ソニーが開発したテレプレゼンスシステム「窓」を用いて、距離の制約を超えたコミュニケーションを体験しました。「窓」とは等身大の映像を常時接続し、距離が離れていてもあたかも同じ空間にいるような自然なコミュニケーションを実現する製品です。法要館の1階と2階に設置した「窓」を使って、実際にどのような映像や音声で会話できるのかを体験してもらいました。
恩送りでは、「窓」で高齢者宅と家族宅、介護現場と憩いの場、高齢者宅と故郷などをつなぎという、遠隔「ご縁つなぎ」プログラムを実施していく予定です。
ライフスタイルの変化により無縁社会ともいえるコミュニケーションの断絶が広がる中、人との緩やかなつながりを取り戻すことでコミュニケーションの質を改善し、次世代型の認知症共生社会の実現を目指していきたいと思っています。
体験会の後は参加者の皆さんと意見交換会を開催し、認知症について、共生社会を目指すに当たり、積極的にディスカッションを交わしました。
VRを使った認知症体験・「窓」の体験会は、今後月に1回のペースで法要館にて開催していく予定です。
参加ご希望の方は、下記までお問い合わせください。
一般社団法人恩送り 「窓」事業プロジェクト
千葉県松戸市河原塚403法要館 電話:047−703−9399