2018.09.29お寺の終活祭in 大阪
注目を集める「お寺の終活祭」
最近、終活という言葉をテレビ等で耳にすることが多くなりました。
去る9月25〜26日、大阪・天王寺区にある應典院にて「お寺終活祭」というイベントがあり、参加してきました。小雨が降る中でも、100名を超える来場者で、会場はにぎわっていました。
2日間に渡るイベントでは、精進料理やお茶菓子カフェを楽しむこともできましたし、ドラマやトークセッション等、内容は盛りだくさん。このイベントは、自分自身の「死」や「葬儀」を、積極的に考えるきっかけ作りが
目的なのです。
僧侶によるドラマの上演
演劇を見るような素敵なホールで上演された「ドラマ」は、葬儀に関するものです。
昔は社会的な意味合いが強かった葬儀。葬儀のすべては遺族に任せるのが当たり前でしたが、最近では個性を尊重し、故人の意向や希望が大切にされる葬儀に変わって来ています。
途中説明が入りながらのこの葬儀ドラマは、祭壇のお話や、通夜時の僧侶への応対の仕方、お布施の話まで・・・・・
楽しめると言っては不謹慎か?とにかく興味深く見せて頂きました。
「ぽっくり死にたい」長寿大国
小谷みどり氏(最近の葬式・お墓事情に関する著書がある、第一生命経済研究所の主席研究員)の講演では、日本人らしい死生観を改めて感じるお話がありました。日本人は、『ぽっくり死にたい。』と願う人が多いということ。
理由として
①長く苦しみたくないから
②長患いで家族に迷惑をかけたくないから
③寝たきりで生きていても仕方ないから(認知症になりたくない・・・)
うなずかれた方も多いのではないでしょうか?ただ生かされる状態ではなく、活き活きと生きたい、という願いの現れでしょう。
世界的に見て日本は長寿大国です。2016年のデータでは、亡くなった女性のうちの3割が、90才以上だったそうです。また、親子で同じ福祉施設に入っている例は少なからずあり、息子さんの方が認知症、という状態も珍しくはないそうです。・・・・なかなかぽっくり死ねません・・・・。
単身世帯の増加と孤立
そして単身者の増加も、難しい問題です。『おひとりさま』は、今後 益々増え、65才以上の独居高齢者が急増していくそうです。
下記は、一番戸惑ってしまったお話です。
アンケート調査にて、65歳以上の方へ質問したところ、「この2週間 誰とも会話をしていない人」は、実に15%にも上るのだそうです。なんと6人に1人が、2週間もの間、誰とも話をしないという現実……。
この度の終活祭に参加して
弔いの形はもちろんのこと、生活環境に大きな変化が起きていることを知りました。気付いていない ・知らなかった問題。知らなかったで済まされないような問題も、多々あることがわかりました。今後も、色々な方よりご指導をいただき、視野を広げながら、仲間と協力し活動をしていきたいと思います。