2021.11.05東北大学との共同研究のお知らせ
高齢者ケア施設におけるデジタルコミュニーションの事例研究
東北大学✖恩送りの共同研究
一般社団法人 恩送り(所在地:東京都豊島区 代表理事:新田崇信)は、東北大学C Y R I C 高齢者高次脳医学寄附研究部門(研究責任者:目黒謙一)と「高齢者ケア施設におけるデジタルコミュニーションの事例研究」について、共同研究が決定しましたのでご報告いたします。
本研究は、ソニーのテレプレゼンスシステム「窓」を高齢者施設に導入し、デジタルコミュニケーションが高齢者に与える影響を検討し、社会実装に向けていくための基礎調査として令和4年3月まで東北大学と共同研究を行います。
背景・内容
コロナ禍にあって、接触による感染リスクへの対処のために、高齢者入居施設においては親族や知人との対面面会の中止、デイサービス等においてはレクリエーションの中止などの措置が取られており、刺激量の減少や孤独による高齢者のQOL低下への懸念があります。2020年5月に厚生労働省老健局より「高齢者施設等におけるオンラインでの面会の実施について」という表題でオンライン面会の推進を周知する文書が出されました。対面接触を避ける傾向は当面継続されると予想されており、新しいコミュニケーション方式の提唱の必要性とともに、ここまで行われているデジタルコミュニケーションが高齢者のQOLにどのように影響しているかの定量的・定性的な分析を行います。
Damentらの研究によると、(Dament J , 2016) ICT、いわゆるテクノロジーを用いた通信技術は、「外界とのつながり」、「社会的支援の獲得」、「興味のある活動への参加」、「自信の向上」という4つのメカニズムを通じて、高齢者の社会的孤立を緩和することがわかっています。一方で,デジタルプラットホームの設計によりその恩恵にアクセスできる人々と出来ない人々の格差問題も「デジタルデバイド」という言葉で指摘されており、特に高齢者のユーザビリティの問題は前述のデジタルコミュニケーションの導入において大きなハードルとなっています(Andrea et al.,2020)。
これらの観点から、高齢者ケアの現場におけるデジタルコミュニケーションの影響を調査し、より高齢者のQOL向上に貢献するデジタルテクノロジーのあり方を検討して参ります。
◾お問い合わせ先
企業名:一般社団法人 恩送り
事業部:窓プロジェクト事業部
所在地:千葉県松戸市河原塚403 法要館
東京事務局:東京都豊島区雑司が谷3-7-1-1F
担当者:清藤 さおり
Mail: seido.houyoukan@gmail.com
電話番号:047-703-9399
https://onokuri.or.jp/madoproject/
〜恩送りは、無縁社会ゼロを目指す一助となる活動を進めています〜