復興支援

恩送りの復興支援

お坊さんが作った社団法人「恩送り」では、東日本大震災の復興支援に取り組んでいます。

震災後に宮城県石巻市をはじめとする被災地で、被災者の苦悩に向き合う傾聴活動に携わった際、震災で親を亡くした子どもたちの痛みを目の当たりにしたのがきっかけでした。

東日本大震災で両親もしくは片親を亡くした震災孤児は、約1,600人にものぼります。親族里親のもとで育てられ、明るくふるまっているものの、亡くした親については口をつぐんでしまう。彼、彼女らの幼き心に深く負った傷はいまだ癒えることはありません。

震災は突然のことです。親が亡くなったのは自分のせいと、自分を責め続けてしまう子どももいます。自分だけ幸せになっていいのかと、苦しんでいる子どももいます。それは、震災孤児たちの人生のブレーキとなってしまうかもしれません。

子どもたちをはじめとする被災者の皆さまを救いたい。この想いはたくさんのお寺の僧侶が抱いており、各々で支援活動をしておりましたが、志を同じくするみんなで力を合わせて支援していこうと誓いました。

雅楽のチャリティーコンサート

恩送り代表理事である佛心寺の新田崇信住職は、雅楽のチャリティーコンサートを通して復興支援に取り組んでいます。被災地支援の輪を広げるため、東京都内の目白庭園で僧侶によるチャリティーコンサートを開催。約150人の方々に来場いただき、皆さまからお預かりした約73万円の義援金を石巻市のNPO法人「みやぎ子ども養育支援の会」に寄付いたしました。

笙(しょう)や篳篥(ひちりき)、龍笛(りゅうてき)など伝統楽器で奏でる雅楽は、「音の供物」として仏教とともに大陸から伝来し、現代まで受け継がれてきました。チャリティーコンサートでは、被災地の復興を願いながら雅楽を演奏し、音色を震災でお亡くなりになった方々に捧げさせていただきました。今後も継続的に雅楽のチャリティーコンサートを開催し、支援の輪を広げていきたいと考えております。

津波被害の桜の樹勢回復

恩送り理事である真光寺の下條英彰住職は、津波の被害にあってしまった桜の樹勢回復支援に取り組んでいます。宮城県石巻市の雄勝中学校は海岸に近かったこともあり、校舎が全壊。庭園に植えられていた桜やケヤキの大半は幹が折れてしまっておりました。

その状況を見たボランティア活動に取り組む知人からの相談を受けて、お寺に桜の木を移設。木の状態は非常に厳しいものでしたが、みんなで協力し合って剪定や消毒作業などを続けたところ、奇跡的な回復を遂げることができました。

回復した桜は、「今後も元気に育って震災を伝える存在になってほしい」という願いを込めて法要を行い、近隣の中学校と統合した雄勝中学校の新校舎にお届けしました。震災を風化させないためにも、今後もさまざまな復興支援活動に取り組む予定です。

恩送りでは、支援活動に協賛いただける僧侶・同士の方を募集しております。一般会員でしたら、年会費1,000円でご入会いただけます。預かった会費はすべて、復興支援や子ども支援などの社会慈善活動に活用し、支援を必要とされる方々へ恩をお届けさせていただきます。恩送りに共感いただける方、活動内容にご興味をお持ちの方は、ぜひ恩送り事務局までお知らせください。皆さまのお力添えを心よりお待ちしております。

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恩送り事務局
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